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ものづくり日誌

2018/01/22長津田Aマンション新築工事⑤RC造(「2階床(鉄筋)工事」~「壁型枠締め固め」)

新年あけましておめでとうございます。
今年も皆様のお役に立つ記事を書いていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

長津田Aマンション 第五弾です。

年末年始の休暇はリフレッシュできたでしょうか?
私は、お餅と飲み会のお陰でお正月太りしました。
と、思いきや新年早々にインフルエンザにかかってしまい増えた体重も元通りです。笑

では、今回の更新は2階床(鉄筋)工事~2階立上り躯体工事を紹介させて頂きます。



№1「2階床(鉄筋)工事」
壁や柱の"かぶり"のお話を前回しましたが、床も同様に適切なかぶり厚さが必要となります。
その為、脚付きのスペーサーの上に配筋することになります。
スペーサー脚とベニヤが触れる部分は樹脂製キャップが付いており、錆びが発生しないようにしています。


床配筋.jpg



№2「行政中間検査(2回目)」
横浜市での2階以上・延べ面積200㎡を超える建築工事では
2回の行政機関または指定確認検査機関での検査が義務付けられています。
1回目は基礎配筋完了時、2回目は2階床版配筋完了時となっています。
今回は2回目の検査で、配筋はもちろんですが、建物の位置が計画と一致しているかも確認します。



中間検査 ②.jpg


ちなみにこの検査の発端は、平成7年1月17日に発生した阪神・淡路大震災がきっかけです。
当時、施工の不備が原因と考えられる建物の被害が多数見受けられました。
このような被害が発生しない様、平成10年の建築基準法改正により
建物の施工中に検査を実施できる制度として中間検査制度が導入されました。

№3「1軸2床CON打設」
検査も無事に終わりコンクリートの打設となります。
今回の打設では、店舗フロアーの階の為、天井高が高い+階段が2箇所あることから打設不良が発生しない様、
より慎重な打設となりました。こちらはコンクリート受入れ試験の様子です。


試験.JPG

コンクリート受入れ試験は特定の試験業者により行われます。その試験内容について簡単にご紹介させて頂きます。

検査項目は以下の6点です。
・スランプ値=コンクリートの流動性を示す値《硬すぎるとジャンカ※の原因に》
・空気量=コンクリート中の空気量《空気量が多いと圧縮強度不足に》
・フロー値=スランプ値の測定時の広がり(軟らかさ)の値《軟らかすぎるとヒビ割れの原因に》
・コンクリート温度《温度が低すぎると硬化が遅くなり強度不足に》
・外気温度《低すぎるとコンクリートが凍結し強度不足の原因に》
・塩化物測定=コンクリート中の塩化物イオン濃度の値《高いほど鉄筋が錆びやすくなり、後のヒビ割れの原因に》

コンクリートの仕上がり表面上に凹部が生じ、表面がザラつき粗骨材が確認できる状態をいう。

以上を全てクリアすると、型枠内にコンクリートを流し込むことができます。


№4「外部足場嵩上げ・支保工足場組み」
足場を3階の床の高さまで嵩上げをします。
また、3階からは1・2階で吹き抜けになっていた部分に床ができるため、支えとなる支保工足場を組みます。
吹き抜け部は高低差があるので、一段と落下の危険性が無い安全な足場を作る必要があります。


支保工足場.JPG



№5「耐震スリット」
床や壁の中には、構造上必要箇所に"耐震スリット"と呼ばれる絶縁体を入れます。
スリットを入れることにより、見た目は繋がっていてもコンクリートの縁は完全に切れている状態になっています。
一見、弱くなっているように聞こえますが地震で建物が揺れた際に、力が集中する場所に
スリットがあることで力が分散され、柱や壁のヒビ割れや崩壊を最小限にとどめてくれます。


スリット.jpg


№6「壁型枠建込」
壁配筋・壁配管後に壁型枠を建てていきます。
壁の型枠は、1階の壁で使用したものを現場で加工し、2階の壁に転用します。
そうすることで、搬入車輌の削減、資材のコストカット廃棄物の削減をすることができます。
コンクリートが打放し仕上げの場合は、型枠の細かな傷なども仕上げとして出てきてしまうので
できませんが、今回は外装タイル仕上げなので、内装も仕上げ材が付くため可能になります。



型枠建込.JPG



№7「壁型枠締め固め」
建てた型枠を両面から、フォームタイとパイプを使用して締め固めを行い、コンクリートを入れても圧で膨らまないようにします。
写真の金物が"フォームタイ"です。
反対側も同じ形となっており、横のパイプと縦のパイプをしっかり押えています。


フォームタイ.JPG


今月は以上までです。
最後までご覧いただきありがとうございました。

次回は2階床躯体工事~3階立上り工事について書いていきたいと思います。
今年も毎月更新していきますので、引き続きご愛読宜しくお願いします。

次回更新は、2月20日(火)頃を予定しております。

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