ものづくり日誌
2017/11/20長津田Aマンション新築工事③RC造(「基礎工事」~「先行埋設配管」)
長津田Aマンション 第三弾です。
今回も、最後までお付き合い宜しくお願いします。
10月は2回の台風接近により、記録的豪雨というワードを
耳にタコができるほど聞きましたね。
現場はその都度、地下室がプールになり、
ポンプで排水をして大変でした。
それでは、今月は基礎工事~埋設配管までを紹介させて頂きます。
№1「基礎工事(型枠工事)」
前号で紹介しました鉄筋の後は、型枠工事です。
当現場は『鉄筋コンクリート造』ですので、鉄筋の外側にコンクリートが入る箱を建てていきます。
それが型枠工事です。
型枠の板はコンパネと呼ばれ、特殊な色をしているのが特徴です。
板の片側がオレンジ色をしています。色の正体はウレタン塗装です。これにも意味がありまして、
この塗装によって、
①コンクリートから型枠から剥がれやすくする
②コンクリートの表面がツルツルになる(打ち放し仕上げ時)
③木材から出る灰汁をブロックする
などの役割をしてくれています。
№2「スラブ断熱工事」
ベニヤを張った床に、厚み35mmのスタイロフォームを並べます。
この上にコンクリートが乗ることで、コンクリートに密着した断熱層を造ることが出来ます。(水色部分が断熱材です。)
断熱性能・材料の軽さ・加工のしやすさから近年よく使われている資材です。
断熱材の発泡スチロールのように密度が少ない素材となっており、外気との間
に空気層を作ることによって、断熱性能が発揮されます。
№3「基礎立上り1階床コンクリート打設」
監理者による配筋検査・第三者指定確認検査機関の中間検査合格後、
いよいよ地上の高さまでコンクリートを打ちます。
現場の立地条件や安全面、コンクリートの量を踏まえ、2日に分けて打設を行いました。
コンクリートの打設では、締固め(しめかため)が重要になります。
想像してみて下さい...
同じ小麦粉を使っていてもクッキーとウエハースでは強度が違ってきますよね。
両者の違いは味です!違います、、空気量です。
ということで、コンクリートを流しながらバイブレーターという棒型振動機を使い、コンクリート中の無駄な空気を浮き上がらせ排出します。
そうする事で、密実で強固なコンクリート造となります。
梁の高さが3.5mあったので、小まめな締固めが必要となりました。
№4「墨出し・敷桟(しきさん)」
床への墨出しが完了し、墨出しから壁の位置を出し、型枠の足元に桟木と呼ばれる角材を並べます。
桟木を敷くので→ 敷桟 と言います。
敷桟はコンクリートの微妙な高さの違いを、桟木の上に薄いベニヤを置いて調整し、一定の高さになる様にします。
№5「1階柱圧接」
柱の鉄筋を2階まで伸ばします。
とは言っても勝手に伸びてくれないので、、圧接によって付け足します。
また、圧接部を200箇所ごとに5本抜き取り強度試験を行い、品質管理をします。
№6「地下外壁防水」
山留壁面にはベントナイトのシート防水をしていますが、山留めと外壁の間が空き、外壁と土が接する部分にはパラッテクス防水と呼ばれる塗膜防水をし、土からの湧水をシャットダウンします。
もしコンクリートに亀裂が入ったとしても追従し、塗膜が切れても断面が膨張し自閉する優れ物です。
№7「先行埋設配管」
建物のガスや水道の配管を、前面道路の本管から分岐させ引き込みます。
本来は足場が解体されてから行いますが、竣工間際のドタバタ期と重なってしまうことや、
仕上げを汚さない為などの観点から、中規模の現場では『先行』で行う事が主流となっています。
今月もお読みいただきありがとうございます。
次回は「埋戻し」~「2階立上り工事」について書いていきたいと思います。
更新は、12月20日頃を予定しています。