ものづくり日誌
2017/10/20長津田Aマンション新築工事②RC造(「根伐工事」~「基礎配筋」)
長津田Aマンション2回目の更新となります。
どうぞ、最後までお付き合い宜しくお願いします。
それでは、今月は根伐工事~基礎工事までを紹介させて頂きます。
№1「根伐工事」
杭工事が完了し、根伐工事へと進んで行きます。
根伐????ねぎり。。根伐(ねぎり)とは
地上より下の地下に、基礎と配管用地下室、地下機械室が入るように
掘削をする作業です。
その名は、掘削する際にやむを得ず植物の 根を切って しまうことから来ています。
なるほど。。
私も書いていると勉強になります!!
今回は敷地のおよそ半分が地下室となる為、高低差ができます。
下段には小さいバックホウ、上段には一回り大きいバックホウを配置し、
ダンプカーに土を積込み、搬出します。
掘削が終わると、隠れていた杭も頭を出し、土の床を整形します。
土の上にコンクリートの下地となる砕石を敷き均し圧をかけて固めます。
その後、青スプレーが噴かれた木杭を並べます。
これが次工程のレベルコンクリート高さの目印となります。
№2「レベルコンクリート打設」
砕石の上に、レベルコンクリート(別名:捨てコンクリート)を打ちます。
せっかく打ったコンクリートを捨ててしまうのか、とお思いでしょうか?
捨てません!構造計算上考慮する必要がないので「捨てる」と表現しています。
ではなぜわざわざ打つのかというと、基礎の配筋や型枠を建てるため+墨出しをするため+雨でも緩くならない足元を確保するために
とっても必要なので打設します。
この現場では初めてのコンクリート打設作業のため
生コン車やポンプ車、誘導員の配置に気を配りながらの作業となりましたが
当日は、コンクリートを流す圧送工さん、床を平らにする土間工さん
補助をする土工さんの力でスムーズに打ち終えることができました。
№3「墨出し」
コンクリートと床を打った後は、墨出しを行います。
床に、100%縮尺の設計図を落として行きます。
綺麗な色使いですね。 そこではなく、、
なぜこんなに色を使っているかと言うと
同じ様に見えて、違う意味を持つ線(柱・梁・杭基礎・貫通スリーブなど)が
混在しているので、それを識別するために色分けをしています。
№4「杭頭処理・補強」
多少長めに残していた杭を、設計の高さに揃え、外周が
基礎と一体となる様、鉄筋棒を溶接します。
鉄筋棒を溶接してる作業の1コマですが、
ビーチで良く見かけるパラソルが、、
真夏の猛暑に加え、溶接温度は5,000~20,000度となる高温の中での作業です。
暑くないなんて嘘でも言えませんね。。
その為、パラソルで日除けをし、作業着にはファンが付いており
身体と衣類の間で風が流動する作業着を着用しています。
こうして熱中症にならない様、予防線を張っての作業となります。
№5「地下外壁防水工事」
地下水位は地下室よりも下ですが万が一に備え、
外壁面の防水工事を行いました。
ベントナイト(有機化合物)が練り込まれた繊維状シートを
貼っていきます。
ベントナイトは普段の生活でも、身近なものに使用されています。
たとえば陶磁器の原料であったり、猫砂の主成分でもあります。
イメージして頂けたでしょうか、、
粘土質で吸水性あるいうことをお伝えしたかったのです!
この性質により、多少の穴でも自己修復をし、コンクリート密着する事により
半永久的に防水性能を発揮できる優等生です。
№6「基礎配筋」
鉄筋には形・太さによって様々な種類があります。
設計によってどこで何を使うか決まっているため
搬入時に、鉄筋に圧延されたロールマークと呼ばれる
製造場所・呼び径を示したマークを確認します。
ここで鉄筋工さんの登場です。
墨を基準に基礎梁・柱などの鉄筋を組んで行きます。
配列した鉄筋を「ハッカー」と呼ばれる工具で結んで行きます。
こちらが「ハッカー」です。
先端にフックが付いており、中間で回転します。
鉄筋工さんは、一日に何百箇所を結束するため
クルクルっと一瞬の早業、、まさに職人業ですね。
こうして配筋された鉄筋に
型枠を建てていきます。が、今月はここまでです。
今月もお読みいただきありがとうございます。
次回は基礎工事(型枠)~1階床~埋設配管について
書いていきたいと思います。
更新は、11月20日頃を予定しています。